山の小屋

山小屋は、特殊な環境下における人の活動を支えてきました。その建築の在り方は山岳環境とともに、信仰、生業、近代登山などとの関わりによってかたちづくられてきました。

Mountain huts have been supporting human activities in harsh mountainous environments. They are constructed while taking into account the natural features of the locality, as well as the livelihood of those inhabiting the space and modern mountaineering practices. These huts also have spiritual connections to mountain worship.

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    立山・剱沢

    有数の豪雪地帯:立山・剱沢沿いでは、立地環境の流動に対応・適応しようとする小屋の建築的な営みが繰り返されてきました。

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    富士山

    森林限界を超えて広がる‘焼山’の領域に多くの石室が点在します。その景観は、江戸から現在まで富士山の神聖性を表徴しています。

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    御嶽山

    小屋の中を登山道が通過する特異な平面形式が今も残ります。杣小屋に由来するこの形式には木曽の地域性が表れています。

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    白山

    白山三峰には越前・加賀・美濃禅定道の名を冠した室があり、池の傍に設けられました。水に恵まれた白山ならではの在り方です。

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    那須岳

    三斗小屋温泉は山岳信仰に根ざした湯治場で会津中街道の宿駅から登った山内に近世の湯宿にも似た明治初期の山小屋が現存します。

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    奥秩父

    大正末〜、山梨県山林会や秩父営林署は原生林が成す山容に相応しいプリミティブな小屋を意図し、丸太を多用して開設しました。

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